「占いをやめたいのに、気づくとまた電話をかけている」「今月いくら使ったのか、計算するのが怖い」
そんな自分に戸惑っていませんか?
占いに頼りたくなる気持ちそのものは、悪いことではありません。
ただ、自分で決められなくなったり、生活費にまで手をつけたりしているなら、一度立ち止まるタイミングです。
まずは10項目のチェックで、今の自分の状態を確かめてみてください。
編集長 幸坂春花私も20代のころ、「あれ?」と思う鑑定に大金を注ぎ込んだことがあります。
占い依存症とは?「頼る」と「依存」の境目
占い依存症とは、占いに頼らないと不安で落ち着かず、日常の小さなことまで占い師に決めてもらわないと動けなくなる状態を指します。
医学的な診断名ではありませんが、「やめたいのにやめられない」という苦しさは、ほかの依存と変わりません。

悩んだときに占いを使うのは、友人に相談するのと同じ「頼る」行為です。
境目になるのは、占いの後に自分で決めているかどうかです。
| 頼っている状態 | 依存に近い状態 | |
|---|---|---|
| 相談する内容 | 大きな決断や迷い | 服やランチなど日常の小さなこと |
| 結果の受け止め方 | 判断材料の1つにする | 結果どおりにしか動けない |
| 回数・金額 | 決めた予算の中で使う | 予算を超えても止まらない |
| 悪い結果が出たとき | 次の行動を考える | 良い結果が出るまで別の先生に聞く |
右の列に当てはまるものが増えてきたら、占いとの距離を見直すサインかもしれません。
占い依存度セルフチェック10項目
依存しているかどうかは、自分ではなかなか気づけません。
当てはまる項目にチェックを入れて、いくつあったか数えてみてください。
※このチェックはご自身の状態を振り返るための目安です。医学的な診断ではありません。気になる場合は専門の医療機関やカウンセリングにご相談ください。
0〜2個:今は心配しすぎなくて大丈夫です。
3〜5個:依存の入り口かもしれません。予算と回数を決め直す時期です。
6〜8個:依存が進んでいる可能性があります。克服する方法を1つずつ試してください。
9〜10個:ひとりで抜け出すのが難しい段階かもしれません。相談先も頼ってください。
数が少なくても、「やめたい」と感じているなら、それ自体が使い方を見直すサインになります。
編集長 幸坂春花数が多かったとしても、自分を責める必要はありません。
占い依存症になる主な原因5つ
占いに依存してしまうのは、意志が弱いからではありません。
電話占いの仕組みと、悩んでいるときの心の動きが重なると、利用は自然と増えていくものです。
いつでも・すぐにつながる
電話占いは、深夜でも早朝でも、スマホ1台あれば数分で占い師とつながれます。
占い館のように予約して出かける手間がないので、不安になった瞬間にそのまま電話をかけられます。
この「すぐ」が、自分で気持ちを落ち着ける時間を奪っていくのです。
眠れない夜に電話をかけ、少し安心して眠る。その流れがくり返されると、占いが夜の習慣になっていきます。
1分単位の料金で出費が見えにくい
電話占いの多くは1分ごとに料金がかかる仕組みで、1分あたり数百円という表示はそれほど高く感じません。
ところが、たとえば1分300円で30分話すと9,000円になり、週2回続ければ月7万円を超えます。
後払いやクレジットカード払いだと、使った瞬間にお金が減る実感もありません。
請求額を見て初めて驚く、という状態が依存の入り口になりやすいのです。
欲しい言葉をくれる先生を探せる
電話占いのサイトには大勢の占い師が在籍していて、1人目の結果が期待と違っても、すぐ次の先生に同じ相談ができます。
こうして占い師を次々と渡り歩く状態が、いわゆる「占いジプシー」。
欲しい答えが出るまで探し続けるので、回数も金額も一気に増えます。
しかも、望む答えをくれた先生が「当たる先生」に見えてしまい、そこから離れにくくなるのです。
誰にも言えない悩みを話せる
不倫や復縁など、友人や家族には打ち明けにくい悩みほど、顔の見えない電話占いは話しやすく感じます。
否定されずに最後まで聞いてもらえる安心感は、電話占いのよさの1つです。
ただ、話を聞いてもらえる場所が占いだけになると、つらくなるたびに電話をかけるしかなくなります。
占いが「唯一の居場所」になったときが、依存に傾きやすいタイミングです。
「当たった」体験が忘れられない
鑑定で言われたことが現実になると、「この先生なら分かってくれる」という強い信頼が生まれます。
その体験が忘れられず、次の悩みも、その次の悩みも同じように答えを求めたくなります。
外れた鑑定より、当たった鑑定のほうが記憶に残りやすいもの。
一度の「当たった」が、何十回もの利用の理由になっていないか、振り返ってみてください。
編集長 幸坂春花原因が分かると、どこで歯止めをかければいいかも見えてきます。
占い依存症の人に共通する心の状態
依存しやすいかどうかは、性格よりも、そのときの心の状態に左右されます。
次の3つに心当たりがあるなら、占いとの距離を少し意識してみてください。
自分の判断に自信が持てない
過去の選択で後悔した経験があると、「また間違えたらどうしよう」と決めること自体が怖くなります。
そんなとき、占い師の言葉は「正解」を教えてくれるものに見えがちです。
でも、占いが示すのは可能性の1つで、正解そのものではありません。
自分で決める回数が減るほど、自信はさらに持ちにくくなります。
大きな不安を一人で抱えている
失恋や離婚、仕事の行き詰まりなど、先が見えない不安を抱えていると、少しでも先を知りたくなります。
占いで「大丈夫」と言われると一時的に楽になりますが、不安の元がなくなったわけではありません。
楽になった気持ちが切れると、また次の「大丈夫」を求めて電話をかける。
このくり返しが、占い依存のよくあるパターンです。
「誰かに決めてほしい」と疲れている
仕事や家事、人間関係で毎日たくさんの判断をしていると、恋愛や将来のことまで考える力が残らないことがあります。
そんなときに「誰かに決めてほしい」と思うのは自然なことです。
占いに頼りたくなるのは、心が弱いからではなく、それだけ疲れているサインかもしれません。
編集長 幸坂春花まずはしっかり休んで、決めることを少し減らすのも立派な対策です。
占い依存が続くと起きる3つのこと
占い依存が長く続くと、お金だけでなく、判断する力や人間関係にも影響が出てきます。
出費が膨らみ生活費や借金に及ぶ
最初は月に数千円だった出費が、気づけば数万円、数十万円にふくらむこともあります。
国民生活センターには占いサイトに関する相談が毎年1,400件以上寄せられ、2019年度は1,837件にのぼりました。
相談の8割は女性で、無料時間だけ使うつもりが途中で電話を切れず、高額な料金を請求されたという相談もあります。
国民生活センターは、占い師の言葉をうのみにしてやりとりを続けないよう呼びかけています。
出典:国民生活センター「それって占い?!占い師や鑑定士を名乗る者から次々とメッセージが届いてやめられない-占いサイトのトラブルに注意-」(2020年)
編集長 幸坂春花不安をあおって利用を続けさせる相手に、遠慮はいりません。
自分で決める力が弱くなる
小さなことまで占いで決める生活が続くと、自分の気持ちより占いの結果を優先するのが当たり前になっていきます。
結果が出ないと動けない。悪い結果が出ると何も手につかない。
自分で決めない時間が長いほど、占いなしで決めることが怖くなっていきます。
預ける範囲は恋愛だけでなく、仕事や家族のことにまで広がりがちです。
家族や友人との距離ができる
占いの話を身近な人にすると、心配されたり反対されたりすることがあります。
それが嫌で占いのことを隠すようになると、出費も悩みも一人で抱え込むことに。
相談相手が占い師だけになると、周りの意見を聞く機会が減り、ますます占いに頼る悪循環に入ってしまいます。
お金の使い道をめぐって、家族やパートナーとの関係がぎくしゃくするケースもあります。
占い依存していた人の体験談
占い依存は、特別な人だけに起きることではありません。
実際に経験した人の声には、抜け出すためのヒントも含まれています。
依存していたころの声
占い依存の経験があるカウンセラーの女性も、かつては占いをやめられなかったひとりです。
週刊女性PRIMEのインタビューでは、転職に悩んでいたころに占いにハマり、毎月10万円ほどを約2年間使っていた時期を振り返っています。
何を決めるにも占いに頼らないと不安でたまらない。そんな毎日だったと語っています。
出典:週刊女性PRIME「『話を聞いてくれる心地良さ』にハマって…」(2023年)
SNSで見つかるのは、たとえばこんな声です。
「依存みたいになってきた」と自分で気づけた段階なら、まだ引き返せるはずです。
抜け出したきっかけ
カウンセラーの女性が占いをやめるきっかけになったのは、嫌がる子どもを占いの結果どおりに習い事へ連れ出そうとしたとき、「こんなの間違ってる」と感じたことでした。
占いそのものではなく、根っこにある不安が和らいだことで、あっさり抜け出せたという声もあります。
3人のきっかけは、どれも占いの結果ではなく、自分の不安や目の前の現実に目が向いた瞬間でした。
編集長 幸坂春花抜け出すきっかけは、案外ふとした一言や出来事だったりします。
占い依存症を克服する5つの方法
占い依存から抜け出すには、意志の強さに頼るより、使いにくい環境を先に作るほうが続きます。
できそうなものから1つずつ試してみてください。
使った金額と回数を書き出す
まずは、ここ3か月で占いに使った金額と回数を書き出してみてください。
電話占いサイトの利用履歴や、クレジットカードの明細で確認できます。
思っていた金額と実際の合計にずれがないか、感覚ではなく数字で確かめることが最初の一歩です。
数字にすると、「やめたい」という気持ちが具体的な目標に変わります。
編集長 幸坂春花合計を見るのは怖いですが、見ないままだと何も変わらないのも事実です。
月の予算と回数の上限を決める
いきなりゼロにしようとすると、反動でかえって使いすぎてしまうことがあります。
「月5,000円まで」「月2回まで」のように、上限を先に決めて守るところから始めてください。
鑑定の前に「何分で切るか」も決めておくと、延長を防げます。
上限を守れた月が続いたら、少しずつ予算を下げていく。それが無理のない減らし方です。
カード登録とブックマークを外す
電話占いサイトに登録したクレジットカード情報を削除し、ブックマークやアプリも消しておきます。
支払いのたびにカード番号を入力する手間がかかるだけで、勢いでかける電話は減らせます。
前払いでポイントを買う方式を選べるサイトなら、その方式に切り替えるのも手です。
お気に入り登録した占い師の連絡先も消して、「すぐにかけられる状態」をなくしておきます。
同じ相談を別の先生にしない
同じ悩みを何人もの占い師に聞くと、答えが割れるたびに不安が増え、また別の先生に聞きたくなります。
相談するなら1人の占い師に絞り、結果が気に入らなくても聞き直さないと決めておきましょう。
1つの結果をもとに「自分ならどうするか」を考える時間を取ることが、占いジプシーから抜ける近道です。
占い以外の相談先と楽しみを持つ
占いに使っていた時間とお金の行き先を、別の場所に用意しておくことも大切です。
友人や家族に話す、日記に書き出す、カウンセリングを受けるなど、占い以外の相談先を1つ持つだけで逃げ場が増えます。
浮いたお金で美容や趣味を楽しむのもいい方法です。
「占いがなくても大丈夫だった日」が増えるほど、占いへの依存は弱まっていきます。
ひとりで抜け出せないときの相談先
自分の力だけでは抜け出せないと感じたら、公的な相談窓口を頼ってください。
心の不安は精神保健福祉センターへ
精神保健福祉センターは、都道府県と政令指定都市に置かれている、こころの健康についての公的な相談窓口です。
保健師や精神保健福祉士などの専門職が、電話や面接で本人や家族の相談に応じています。
「占いをやめたいのにやめられない」という悩みも、こころの健康の相談として話してみてください。
身近な心療内科やカウンセリングも、相談先の1つになります。
出典:厚生労働省「依存症対策」
高額請求は消費者ホットライン188へ
占いの料金トラブルや、やめたいのにやりとりを続けさせられて困っているときは、消費者ホットライン「188(いやや)」に電話してください。
188は、地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してくれる番号です。
相談するときは、利用した日や金額、やりとりの内容をメモにまとめておくと話がスムーズです。
編集長 幸坂春花電話をかけるのは勇気がいりますが、話すだけでも頭の中が整理されます。
占い依存症にならない付き合い方
占いを完全にやめなくても、使い方を決めておけば依存に傾くのを防ぎやすくなります。
今は使うべきタイミングか迷うときは、電話占いをやめた方がいい人の特徴も参考にしてみてください。
相談の前に聞きたいことを決める
電話をかける前に、聞きたいことを2〜3個に絞ってメモしておきます。
質問が決まっていると話が脱線しにくく、予定の時間内で終えやすくなります。
反対に「なんとなく不安だから」とかける電話は、終わりどころが見えず長引きがちです。
聞きたいことが言葉にできない日は電話しない、というルールも依存を防ぐ目安になります。
結果は「判断材料の1つ」にする
占いの結果は、友人のアドバイスと同じように、判断材料の1つとして受け取るのが健全な使い方です。
結果を聞いたら、「自分はどうしたいか」を一度言葉にしてから行動を決めてください。
占い師側からも、決定権を占いにゆだねる危うさを伝える声があります。
編集長 幸坂春花占いは背中を押してもらう道具、くらいの距離感がちょうどいいと思います。
占い依存症についてよくある質問
占いは自分で決めるための道具
占いは、迷ったときに背中を押してくれる心強い道具です。
ただ、自分で決める力やお金まで預けてしまうと、つらさのほうが大きくなります。
- セルフチェック10項目で今の状態を知る
- 使った金額と回数を書き出し、上限を決める
- カード登録やブックマークを外して距離を取る
- 抜け出せないときは公的な相談窓口を頼る
今日できることを1つだけ選んで、試してみてください。
編集長 幸坂春花決めるのはあなた自身。その感覚を少しずつ取り戻していきましょう。

